ORは、指定した条件のどれか1つでも満たすかどうかを判定する関数です。「または」の判定に使います。
1つでも満たせば TRUE、すべて外れたときだけ FALSE を返します。
書式
=OR(条件1, 条件2, ...)
条件はいくつでも並べられます。
基本の動き
=OR(A2 >= 80, B2 >= 80)
A2かB2のどちらかが80以上なら TRUE です。両方が80以上でも TRUE になります。「どちらか一方だけ」という意味ではない点に注意してください。
OR単体では TRUE / FALSE としか表示されないので、実務では IF の中で使います。
=IF(OR(A2 >= 80, B2 >= 80), "どちらか合格", "両方不合格")
実用例
複数の値のどれかに一致するか
=IF(OR(A2="東京", A2="神奈川", A2="千葉", A2="埼玉"), "首都圏", "地方")
これは最も多い使い方です。ただし、候補が増えると数式が長くなります。
候補が5つを超えたら COUNTIF を使うほうが短く、保守もしやすくなります。
=IF(COUNTIF(リスト!A:A, A2) > 0, "首都圏", "地方")
別シートにリストを持てば、数式を触らずに候補を追加できます。 対象が増減する運用ならこちらを推奨します。
除外条件をまとめる
=IF(OR(A2="", A2="-", A2="該当なし"), "未入力扱い", "有効")
「空欄」「ハイフン」「該当なし」を同じ扱いにする、といったデータの正規化に使えます。
期限切れか未処理かを検知する
=IF(OR(D2="未処理", E2<TODAY()), "要対応", "")
どちらか一方でも当てはまれば要対応、という判定です。
条件付き書式で使う
条件付き書式の「カスタム数式」に入れると、複数の条件のどれかに当たる行を目立たせられます。
=OR($D2 = "遅延", $D2 = "エラー", $D2 = "要確認")
列だけを $ で固定するのがポイントです。行を固定しないことで、各行がそれぞれ判定されます。
足し算で代用できる
配列を扱う数式の中では、ORはうまく働きません。代わりに足し算 + を使います。
=SUMPRODUCT((A2:A100="東京") + (A2:A100="大阪"))
TRUE は1、FALSE は0なので、足して1以上になれば「どちらか成立」です。足し算がORに相当します。
なお、両方が同時に成立しうる条件では合計が2になることがあります。件数を数える目的なら、>0 で1に丸めてください。
=SUMPRODUCT(((A2:A100="東京") + (A2:A100="大阪") > 0) * 1)
掛け算が AND に相当するのと対になっています。
ANDと組み合わせる
=IF(AND(OR(A2="東京", A2="大阪"), B2>=80), "対象", "対象外")
「東京または大阪、かつ80点以上」という判定です。
入れ子が2段を超えたら、途中の判定を別の列に出すほうが確実です。数式は短いほど間違いに気づけます。作業列は最後に非表示にすれば見た目も損ないません。
XORもある
「どちらか一方だけ」を判定したい場合は XOR を使います。
=XOR(A2>=80, B2>=80)
両方満たすと FALSE になります。使う場面は限られますが、「重複して申請されていないか」のようなチェックで役立ちます。
注意点
空白セルは条件によって扱いが変わります。 A2="" は空欄なら TRUE ですが、A2=0 も空欄で TRUE になります。空欄と0を区別したいなら ISBLANK を使ってください。
大文字小文字は区別されません。 A2="tokyo" は "TOKYO" にも一致します。区別したいなら EXACT を使います。
前後のスペースは区別されます。 外部から取り込んだデータでは TRIM を挟むと安全です。
まとめ
- – 書式は
=OR(条件1, 条件2, ...) - – 1つでも満たせば
TRUE - – 候補が5つを超えたら COUNTIF +リストに切り替える
- – 条件付き書式では列だけ
$で固定する - – 配列の中では足し算
+で代用する
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